- 死後事務委任契約のニーズの高まり
「死後の事務」があることをご存じですか。
人が亡くなったあとの手続きとして、まず思い浮かぶのは「相続」でしょう。しかし実際には、相続とは別に「死後の事務」と呼ばれる数々の事務処理が同時に発生します。
例えば、葬儀や埋葬の手配、病院や施設の費用の支払、住居や施設の明渡し、遺品の処分、各種契約の解約手続などです。「デジタル遺品」と呼ばれるSNSのアカウントなどの削除や、飼っていたペットの引き取り先の手配もこの「死後の事務」に含まれます※1。人が亡くなったあとに必要となる手続は、意外と多いのです。こうした事務は生活に密接に関わるもので、相続のように財産をどう分けるかという話とは異なります。これらが「死後事務」と呼ばれるものです。
※1 東京弁護士会 法友会 編集『死後事務委任契約 実務マニュアル ―Q&Aとケース・スタディ―』(新日本法規出版、2021)177頁
これらの死後事務は、亡くなられた方のご家族や親族の方が行っていることが多いですが、近年は事情が変わってきました。身寄りがいない方や、事情があってご家族や親族の方に頼りたくない、迷惑をかけたくないと考える方もいらっしゃるでしょう。特に、以下のように、近年は、結婚しない、あるいは子どもを持たないという選択をされる方も増えています。

出典:国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計)(令和6(2024)年推計―令和2(2020)~32 (2050)―)」20頁を基に作成 (https://www.ipss.go.jp/pp-ajsetai/j/HPRJ2024/houkoku/hprj2024_houkoku_honbun.pdf)
こうした背景から「自分が亡くなったあと、誰が手続きをしてくれるのか」という不安を抱える人は多くいらっしゃいます。
そこで注目されているのが、「死後事務委任契約」です。今回は、この制度についてご紹介いたします。
- 死後事務委任契約の概要
1 死後事務委任契約とは?
「死後事務委任契約」とは、自身が亡くなったあとに発生する様々な死後事務について、あらかじめ生前に第三者に対して依頼しておく契約のことをいいます。
死後事務を依頼する者(委任者)は、死後事務のうちどの事務手続きをどのように行ってほしいかを細かく定めておくことができます。依頼を受けた者(受任者)は、委任者が亡くなったあと、その依頼の内容に従って各種事務手続きを進めることになります。
法律的には「委任契約」の一種ですが、通常の委任契約は死亡と同時に終了するため、死後も効力を持たせる特別な設計が必要になります。また、死後事務委任契約は、実際に契約の事務の履行が発生するのは、委任者の死後になるという特質もあるため、公証役場で公正証書として作成するのが望ましいです。※2
※2 伊勢田 篤史「死後事務委任契約の注意点」『国民生活』2024,11. 9-12頁
2 死後事務委任契約のメリット
生前に死後事務委任契約を締結しておくことには、以下のようなメリットがあります。
| メリット |
| ① 委任できる事項が幅広い |
| ② 自分の希望どおりに死後の手続きを進めてもらえる |
| ③ 遺された家族や友人の負担を軽減できる |
| ④ 身寄りのない人でも安心できる |
① 委任できる事項が幅広い
死後事務委任契約は、法律上は「準委任契約」(民法656条)にあたります。私的自治の原則により、その契約内容は自由に決めることができます。そのため、契約で定めることができる内容は、以下のように非常に幅広くなっています※3。
※3 東京弁護士会 法友会 編集『死後事務委任契約 実務マニュアル ―Q&Aとケース・スタディ―』(新日本法規出版、2021)12頁
| 葬送に関する事務 | 行政機関への届出等の手続 | 生活に関する手続 |
| ①ご遺体の引取り ②葬儀・火葬に関する手続 ③埋葬・散骨等に関する手続 ④供養に関する手続 | ①死亡届の提出 ②健康保険証の返還 ③運転免許証やパスポートの返納 ④年金の受給資格抹消申請 ⑤住民税・固定資産税等の税金の納付 | ①関係者への死亡の連絡 ②病院や介護施設の未払料金の精算 ③賃貸不動産の契約解除・明渡し ④公共料金の精算・解約手続 ⑤インターネットの解約手続 ⑥SNS等のアカウント削除 ⑦パソコン・携帯電話の個人情報の抹消処理 ⑧飼っているペットの引渡しや施設への入所手続 |
② 自分の希望どおりに死後の手続きを進めてもらえる
死後事務委任契約では、上述の表で記載したような事務について、それをどのように行ってほしいかについての細かい希望を契約に盛り込むことができます。
たとえば、葬儀の規模や形式(通夜や告別式を行わず、火葬のみを行う葬儀形式である直葬を希望される方も多くいらっしゃいます)、納骨の方法(最近では、墓石の代わりに樹木や草花を墓標とし、遺骨を自然に近い形で埋葬する供養方法である樹木葬を希望する方も増えてきています)などについて、ご希望に沿った指定をすることができます。
③ 遺された家族や親族の負担を軽減できる
先ほど見たように、人が亡くなったあとに必要な事務手続きは膨大であり、遺族にとっては大きな負担となります。もっとも、生前にあらかじめ事務手続きの進め方等を定めておくことで、手続きをスムーズに進めることができます。
また、死後事務を第三者に委任する場合は、ご家族や親族のご負担をさらに軽減することができ、ご家族は心のケアに集中することができます。
④ 身寄りのない人でも安心できる
家族や親族がいない方であっても、死後事務を信頼できる専門家や団体に託すことで、死後の生活整理や社会的手続が確実に行われることになるため、安心です。
あかり保証が選ばれる理由
・法律の専門家によるあんしん体制
あかり保証は、弁護士・司法書士といった法律の専門家、看護師・ケアマネジャーといった医療・介護の専門家と連携して安心と信頼のサービス提供を行っています。特にトラブルが発生しやすい契約書締結の場面では、法律の専門家である弁護士・司法書士が重要事項の説明や契約書の作成交付等のガイドラインを遵守し、それに加えて、契約書を公正証書化する等、ご利用者様が安心してサービスを享受できるように尽力することでリスクを極限まで減らします。
また、契約締結後、サービスの提供場面においても弁護士監修の下、看護師・ケアマネジャー等の医療・介護の専門家もチームとなって、ご利用者様一人ひとりのニーズに応じた包括的で高品質なサポートを提供します。
・無駄のなく、わかりやすい料金
通常、多くの身元保証サービス事業者は、弁護士が運営母体ではないため、弁護士や司法書士に契約書作成業務等を外注するため、不透明な料金設定となることが多いのですが、私たちは弁護士・司法書士が直接サービスを提供しています。そのため、外注費用がかからず、料金もわかりやすくサービスを提供することが出来ます。
・個別的な財産管理
お預かりした財産は、お客様ごとに個別に信託口座を設定し、個別に信託口座で管理するため、他のお客様の財産との混同がないように努めます。また契約に基づいて、財産状況をお客様に定期的にご報告いたします。このようにお客様の大切な財産がしっかり守られるようにしています。
・公平で誠実なサービス提供
身元保証サービス事業者の中には、ご利用者様の弱みにつけこんで寄付遺贈を受け取る事業者が存在しています。寄付遺贈が悪いわけではございませんが、お客様が当社に対し、不公平感、不信感を抱かないように、一切の寄付遺贈をいただかない運営をしています。
・業界の健全化に関与(業界団体への参画)
身元保証業界には業界団体もありませんでした。あかり保証は、2025年2月に有志の6社とともに全国高齢者等終身サポート事業者協会準備委員会を発足し、2025年11月に業界初の全国規模の業界団体「全国高齢者等終身サポート事業者協会」を設立し、官公庁・各業界団体とも連携して、業界の健全化に取り組んでいます。
■お問合せフォーム
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■関連記事(身元保証とは?優良な事業者の基準は?【おひとりさまの終活】)https://www.akarihosho.jp/column/887
■あかり保証代表の弁護士清水勇希が出演
【モト冬樹と考える終活のリアル】“老後ひとり難民”どう備える? モト冬樹×沢村香苗×清水勇希 2025/11/28放送<前編>【BSフジ プライムニュース】
監修者
■株式会社あかり保証 代表取締役・弁護士 清水 勇希(YUKI SHIMIZU)
2016年11月司法試験予備試験合格(大学4年時、21歳時)、2017年3月立命館大学法学部卒業(首席で修了)。2018年弁護士登録(大阪弁護士会)。
2021年~2023年大阪女学院大学・短期大学非常勤講師。2022年~2023年立命館大学非常勤講師(民事訴訟法)。2023年~ 立命館大学エクステンションセンター 法科大学院(ロースクール)講師。2023年~株式会社エアトリ(東証プライム) 社外監査役。2024年~医誠会国際総合病院「観察・介入研究倫理審査委員会」外部委員。
「身元保証業界を変えたい」「身寄りのない高齢者の方に、信頼かつ安心のあるサービスを提供し、一番頼りになる存在となりたい」と思い、株式会社あかり保証を創業。
● 監修者
株式会社あかり保証 取締役・弁護士 藤本 拓大(TAKUHIRO FUJIMOTO)
1994年兵庫県宝塚市生まれ。中央大学法学部を卒業後、司法試験に合格。2019年1月から2025年3月まで、裁判官として、横浜、松江、東京で勤務。2025年4月弁護士登録(大阪弁護士会)・弁護士法人リット法律事務所に参画。
「身元保証業界を変えたい」「身寄りのない高齢者・障害者の方に、信頼かつ安心のあるサービスを提供し、一番頼りになる存在となりたい」という清水弁護士の思いに共感し、2025年4月、株式会社あかり保証の取締役に就任。




