「ご家族いらっしゃらないのであれば身元保証人さんはどなたになりますか?」「緊急の時の連絡先はケアマネさんでいいですか?」
相談員が申し訳なさそうに伝えてきたこの言葉を、これまで何度聞いてきたでしょうか。
現在、独居や家族と疎遠な高齢者は年々増えている状況にあります。
ご本人は元気で、「いざというときは誰かに頼めばなんとかなる」とおっしゃるのですが、実際に入院や施設入所の場面になって初めて、「身元保証人がいない」という現実に直面される方が多いのです。ケアマネジャーとして勤務する中で、どこまで関われるのか。どこまでお手伝いしてよいのか日々考えていました。
■「家族に代わる存在がいない」ことの重さ
医療や介護の現場では、保証人の役割は思いのほか重いものです。緊急時の連絡先、治療方針の確認、費用の清算、退院・退所後の引き受け、死後の対応まで——。その多くが「ご家族」が担うことを前提として制度や運用が組み立てられています。
しかし、現実は違います。結婚歴がなく兄弟姉妹とも疎遠な方、子どもはいるが絶縁状態の方、家族がいても高齢・遠方・経済的理由で対応が困難な方——さまざまな事情がある中で、「じゃあどうする?」という答えを、制度の中だけで導き出すことは難しいのです。
成年後見制度や地域包括支援センターの活用もありますが、必要になったタイミングですぐ話が進むわけでもないためそれだけでは対応しきれないことが多いのも現場の実感です。ケアマネジャーとしても「頼れる人がいない」ことが、こんなにも大きな壁になるのかと、何度も痛感してきました。
■「身元保証」という新たな選択肢
こうした背景の中、民間の「身元保証サービス」が注目されるようになってきました。身元保証会社は、家族に代わって入院や施設入所の際の保証人を引き受けるほか、生活支援や金銭管理、死後事務までをサポートする事業者です。
もちろん、すべての会社が同じわけではなく、提供するサービスの範囲や内容、料金体系には大きな差があります。ご本人の希望や生活状況に合わせて、適切な事業者を選ぶ必要があります。
私は以前、サービス利用検討した時に身元保証サービスの内容を詳しく理解しておらず、ホームページを見て事業所を探した経験があります。
「本当に紹介しても良いサービスなのか」「すぐ駆けつけてくれる事業所なのか」「あとでトラブルにならないのか」など不安に思っていました。
しかし、今この分野に携わる立場になって実感するのは、「頼る先が全くない人」にとって、こうしたサービスが実質的な“セーフティネット”の一部になっている、という現実です。
■ケアマネジャーができること、すべきこと
「信頼できる事業者かどうか」をしっかり見極めること。高額な費用を請求する一方で、実際の支援体制が不十分な会社も存在します。価格の安さだけでなく、契約内容の透明性、緊急時の対応力、職員の対応姿勢など、複合的に判断することが求められます。
また、事業者に「丸投げ」にならないよう、ケアマネジャー自身もある程度の情報を持ち、連携体制を整えることが大切です。支援の現場において「何を、誰が、どこまで」担うのかを明確にしないと、後々トラブルになることもあります。
一つの基準として、高齢者等終身サポート事業ガイドラインのチェックリストを遵守している事業者を選定することが良いかと思います。
「高齢者等終身サポート事業ガイドライン」(2024年6月内閣府等)
■誰もが安心して老いを迎えられる社会のために
「頼れる人がいない」と不安を抱える方が、少しでも安心して暮らしていくため家族の代わりにはなれなくても、本人が望む暮らしを実現するための伴走者にはなれる。そう信じて、日々の支援にあたっています。
■優良な事業者として「あかり保証」という選択
「あかり保証」は、運営母体が弁護士・司法書士等の士業という、数少ない高齢者等終身サポート事業者です。契約時の説明・実際の業務についても、士業によってなされています。
また、士業が母体となることで、公正証書の作成等の契約手数料を外部委託する必要がなく、自社で対応可能なため、シンプルかつ手頃な料金体系でサービスを提供することができます。
加えて、利用者様の預託金は、信託口座で管理しているため、万が一の場合でも安全に保管されます。さらに、大手身元保証事業と異なり、「あかり保証」は寄付を一切頂戴しておりません。
政府のガイドラインの全事項を遵守している「あかり保証」は、見守りサービスの事業者様、介護事業者様とも連携して、あかり保証内の看護師・ケアマネジャーとともに、利用者様の意向に寄り添った幅広いサービスをご提案しております。
身元保証に関する相談などは、下記からお気軽にお問合せください。ご相談料は無料で、弁護士・司法書士が対応いたします。
監修者
■株式会社あかり保証 生活支援スタッフ ケアマネジャー・介護福祉士 砂原 仁(HITOSHI SUNAHARA)
鳥取県で、介護福祉士・ケアマネジャーとして、医療法人、社会福祉法人での勤務や地域包括支援センターの管理者を務める中、地方が抱える問題の一つとして、一人暮らしであったり、子供と疎遠で連絡がつかなかったりする高齢者の住処が定まらない身元保証の問題を肌で感じました。
高齢化が進み、多様な家族形態がある現代で、高齢者が安心して生活するために自身にできる事がないかと考え「あかり保証」に参画しました。
高齢者本人だけでなく家族、病院、施設、地域が笑顔になれる様に連携を深めサポートさせていただきます。
■株式会社あかり保証 代表取締役 弁護士 清水 勇希(YUKI SHIMIZU)
2016年11月司法試験予備試験合格(大学4年時、21歳時)、2017年3月立命館大学法学部卒業(首席で修了)。2018年弁護士登録(大阪弁護士会)。
2021年~2023年大阪女学院大学・短期大学非常勤講師。2022年~2023年立命館大学非常勤講師(民事訴訟法)。2023年~ 立命館大学エクステンションセンター 法科大学院(ロースクール)講師。2023年~株式会社エアトリ(東証プライム) 社外監査役。2024年~医誠会国際総合病院「観察・介入研究倫理審査委員会」外部委員。
「身元保証業界を変えたい」「身寄りのない高齢者の方に、信頼かつ安心のあるサービスを提供し、一番頼りになる存在となりたい」と思い、株式会社あかり保証を創業。